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岡本光博

あまざら

税込 116,600

送料:税込 495

承り百貨店

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雨後の水たまりを石膏で固めて写し取り、粘土に置き換え金彩色の技法を用いて焼成する。岡本光博がはじめて手がけた陶芸作品を一言で解説すればそういうことになる。近年、「陶芸」は大きなブームとなっているが、土という自然/大地を素材とするオブジェが流行のロハス的なライフスタイルにぴたりとはまること、各地で無数に開かれる「クラフトイベント」が作り手の発表の機会を広げたことなどがその後押しとなっているのだろう。しかし、北から南までどのイベントでも同じような作品がずらりと並び、作り手の態度と受け手の意識(生活)はむしろ没個性的で均質化されてきているように思えてならない。一方、コンテンポラリーアートからの「陶芸」に対するアプローチも近年活発になっているが、それらは近現代に強固な権威と化した「芸術としての陶芸」へのカウンターとして機能する。そもそも陶芸は自然素材と手業による偶像であるため、人の力を超越したところにある詩的な言語や「呪術性」、「神秘性」といったキーワードをもってよく語られてきたが、いわゆる陶芸家ではない現代作家の多くは、そうしたアウラをごっそりはぎとり、古来より連綿と続く伝統的な「造形」につらなる現代の表現を模索し、両者の接続を試みようとしているのだ。岡本の本作にもそうした「現代」の日本文化における陶芸のありようが示されているが、さらにそこには没個性、反技巧、決定、反復、型、平凡といった民藝ほんらいの要素を備えた作為のない美が提示されており、形骸化した「民藝」へのアンチテーゼとしても活きてくる。自然が生み出す形にぴたりと寄り添い、一切の作為なきフォルムとマチエールが金彩によって極限まで引き出されたその造形美は見る者の心をいつまでも捉えて離さない。「器」というものの起源を考察するコンセプチュアルな作品であると同時に、「趣味」を超えたところで生活と伝統と美が融合する極めて純度の高いオブジェと言えるだろう。(工藤健志 田川市美術館館長)

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商品記号
83290015
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内容・容量
ST405 セラミック、金彩 箱付
サイズ
293×211×H30mm
素材ほか
制作年:2016
仕様ほか
1968年京都生まれ。
米国、インド、ドイツ、台湾など世界各地を放浪の後、京都に戻り、作陶を始める。
主な展示に大地の芸術祭(2024)、YBfabやがいアート展(2024)、あまざら(日本橋三越本店 2017)など。
その他
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