敬老の日とは?意味や由来、何歳から対象になるかを解説
敬老の日とは?意味・目的は?
敬老の日は、毎年9月の第3月曜日に設けられている国民の祝日です。祝日法では「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」と定義されていて、高齢者への敬意と感謝の気持ちを表すことを目的としています。
この日は家族や地域の中で高齢者の存在やこれまでの歩みを見つめ直し、感謝を伝える大切な機会となります。また、世代を超えた交流やつながりを深めるきっかけにもなっています。
敬老の日の起源と由来
敬老の日の由来には、いくつかの説があります。どの説も高齢の方を大切にするという日本の文化や考え方に基づいており、それぞれに意味があります。
一つ目は、593年に聖徳太子が建てた「悲田院」に由来する説です。悲田院は身寄りのない老人や病人を保護するための施設であり、その設立日が敬老の精神の原点とされています。
二つ目は、717年に元正天皇が岐阜県の「養老の滝」を訪れたという逸話に基づく説です。この地には親孝行な息子が湧き水を父に与えたところ健康を取り戻したという伝承があり、年号が「養老」と改められたことが長寿を祝う日と結びついています。
そして最も有力な説が、兵庫県多可町(旧・野間谷村)で1947年に提唱された「としよりの日」に由来するものです。当時の村長が「年配の方を大切にし、その知恵を村づくりに活かそう」と呼びかけ、9月15日に敬老会を開いたことがきっかけとなりました。この取り組みはやがて全国へ広がり、現在の敬老の日につながったとされています。
敬老の日が9月15日から第3月曜日へ変更された経緯
もともと敬老の日は、制定当初の1966年から2002年まで9月15日が固定日とされていました。しかし2003年に「ハッピーマンデー制度」が導入され、祝日は9月の第3月曜日に移動されることになります。この制度は週末と祝日を合わせた3連休をつくりやすくし、家族や地域で過ごす時間を確保しやすくすることを目的としたものです。
一方で、日付の変更には「長年親しまれてきた意味が失われてしまうのではないか」という懸念もありました。そこで従来の9月15日を「老人の日」として存続させ、その日を含む1週間(9月15日〜21日)を「老人週間」として制度化することで、伝統と新制度の両立を図る形となりました。
「老人の日」や「老人週間」との違い
敬老の日と混同されやすいのが「老人の日」と「老人週間」です。これらは敬老の日とは異なる日程と趣旨で設けられています。
「老人の日」はかつて敬老の日だった9月15日に制定された記念日で、2003年の祝日法改正後に新たに設けられました。この日は高齢者が自らの生活向上を意識し、健康で充実した日々を送ることを目的としています。
一方の「老人週間」は9月15日から21日までの1週間を指し、各地で高齢者福祉に関連した啓発活動やイベントが実施される期間です。介護予防や地域参加の促進など、社会全体で高齢者を支える環境づくりが重視されます。
敬老の日が「高齢者を敬い、長寿を祝う日」であるのに対し、老人の日・老人週間は「高齢者が主体となって健康的に生きることを促す日・期間」として役割が分かれています。
関連リンク:内閣府「老人の日・老人週間」
敬老の日は何歳から対象になるの?
敬老の日は「老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを目的としていますが、その対象となる年齢については法律上の明確な基準は設けられていません。つまり、何歳から祝うのかは家庭や本人の考え方によって異なるのが実情です。
一般的には、医療や福祉の分野で高齢者とされる65歳以上がひとつの目安とされています。かつては60歳が節目と考えられていた時代もありましたが、現在は若々しく元気なシニアが増えており、年齢だけで区切るのは難しくなってきました。
実際には「孫が生まれて祖父母になったタイミング」「仕事を退職して生活スタイルが変化した時期」など、ライフステージの節目で祝うケースも多く見られます。中には「70歳を超えてから祝われたい」と考える方もいるようです。
大切なのは年齢の数字にこだわりすぎず、その人との関係性や気持ちを重視することです。「まだ早いかな」と迷うときでも、感謝の気持ちを丁寧に伝えればきっと喜んでもらえるでしょう。
年代別・敬老の日におすすめのプレゼント・ギフト
敬老の日の贈り物は、相手の年代やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。ここでは50代から90代まで、それぞれの年代に適したギフトを紹介します。
50代におすすめの敬老の日プレゼント
50代はまだ現役で働いている方も多く、若々しく活動的な世代です。そのため感謝の気持ちを伝えつつ、普段の生活に役立つような実用性のあるグルメギフトが喜ばれます。
中でも肉や麺類、惣菜といった食品は人気が高く、自宅で手軽に楽しめるのが魅力です。特別感のあるセット商品などを選ぶと、贈り物としての満足度が高まります。
60代におすすめの敬老の日プレゼント
60代はリタイア後の生活を楽しみ始める方も多く、自分の時間を大切にする傾向があります。ファッション小物や生活雑貨、インテリアグッズなどの日常を彩るアイテムが人気です。
これからの季節に使いやすいストールやルームウェア、使い心地にこだわったインテリア雑貨などもおすすめです。実用性とデザイン性を兼ね備えたギフトが、喜ばれるポイントとなります。
70代におすすめの敬老の日プレゼント
70代は健康や快適さを重視する世代です。日常のちょっとした贅沢として、上質な生活用品や機能的なアイテムが選ばれる傾向があります。
温かみのあるブランケットや、読みやすさに配慮されたシニア向けの本・雑誌の定期便など、心身のリラックスを促すギフトが好まれます。また、趣味に関連するグッズも選択肢として有効です。
80代におすすめの敬老の日プレゼント
80代の方には、安心して楽しめる和菓子のギフトが根強い人気を誇ります。口当たりがやさしく素材にもこだわった商品は、贈り手の気配りが伝わりやすいアイテムです。
特に老舗の上生菓子や詰め合わせセットなど、見た目にも華やかで贈答用に適した商品が選ばれています。お茶とセットになっているタイプもおすすめです。
90代におすすめの敬老の日プレゼント
90代になると、体調や歯の状態に配慮したギフト選びが求められます。フルーツやゼリーなど、食べやすさと栄養を兼ね備えた食品が適しています。
旬の果物を使用したジュースや柔らかく飲み込みやすいゼリーは、見た目の華やかさと安全性を兼ね備えた贈り物として人気です。入れ歯でも安心して楽しめるものを選ぶのがポイントです。
敬老の日のプレゼントを贈る際に注意すべきポイント
敬老の日のプレゼントは感謝の気持ちを伝える大切な機会である一方で、選び方によっては相手に気を遣わせたり、不快な印象を与えたりすることもあります。贈る際には、金額の相場や相手の好み、縁起に関わる品目など基本的なマナーに気を配ることが重要です。
ここでは、プレゼント選びで押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
敬老の日のプレゼントの金額相場は3,000円~5,000円
敬老の日の贈り物は、過度に高価なものを避け適度な価格帯で選ぶのが基本です。
一般的な相場は3,000円から5,000円程度とされており、気持ちが伝わる範囲で無理のない贈り方が望ましいとされています。
また祖父母の両方にプレゼントを用意する場合、ひとつにまとめて贈るケースも少なくありません。セット商品やペア仕様のギフトを選ぶことで、費用の調整がしやすくなるだけでなく統一感のある贈り物としても好まれます。
贈る人数や相手との関係性に応じて、無理のない価格帯を意識しましょう。
プレゼントは相手が喜ぶものを選ぶ
敬老の日のプレゼントは「自分が贈りたいもの」ではなく「相手が喜ぶもの」を基準に選ぶことが大切です。趣味や好みに合わない品物は使われずにしまい込まれてしまうこともあるため、できるだけ相手の嗜好に寄り添った選び方を心がけましょう。
たとえば普段から健康に気を遣っている方にはヘルシー志向の食品や栄養補助飲料、趣味を楽しむ方には関連アイテムを贈ると喜ばれる傾向にあります。また「いかにも高齢者向け」と受け取られやすい品よりも、シニア感の少ないデザインや機能を備えたギフトのほうが抵抗なく受け取ってもらえることがあります。
縁起の悪いものは避ける
敬老の日の贈り物では、一般的に避けるべきとされるアイテムがあります。これらは縁起や慣習に関わるもので、贈る相手によっては不快に感じられることもあるため、事前に把握しておくことが大切です。
避けたほうが良いとされる代表的な品目は以下の通りです。
- 緑茶:香典返しなど仏事に用いられることが多いため
- ハンカチ:漢字で「手巾(てぎれ)」と書き、「手切れ=縁切れ」を連想させるため
- クシ:語呂が「苦・死」を連想させることから
- 刃物:関係を断ち切る意味が含まれるため
- 下着・靴下:経済的困窮を暗示することがあるため
- 白い花:仏事を連想させやすいため
こうした品を避けることで、相手に対して余計な気遣いや誤解を生まず、安心して贈ることができます。
敬老の日におすすめのプレゼント
敬老の日のギフトには、年齢や性別を問わず喜ばれる定番のカテゴリがあります。ここでは人気の高いジャンルから、おすすめのプレゼントを紹介します。それぞれの特長を押さえながら、相手のライフスタイルや好みに合わせて選んでみてください。
和菓子
敬老の日の贈り物として定番のひとつが和菓子です。上品で落ち着いた印象があり、お祝いの場にもよく合います。
あんこや抹茶など、日本らしい味わいを楽しめる点も魅力です。甘さひかえめの商品も多く、高齢の方にも食べやすいと好評です。見た目がきれいなものや季節感のあるパッケージのものもあり、贈答用としても選ばれています。
洋菓子
洋菓子はクッキーやバウムクーヘン、焼き菓子など、日持ちがして手軽に楽しめるものが多いのが特徴です。家族や来客と分け合いやすい点も魅力で、バリエーション豊かなセット商品が豊富にそろっています。
和菓子とはまた異なる華やかさがあり、甘いもの好きな方におすすめです。上品なパッケージのものを選べば、特別感も演出できます。
お酒
お酒を嗜む方には、ビール、日本酒、焼酎などのギフトも選ばれています。敬老の日向けにパッケージが工夫された限定商品や、縁起の良いモチーフがあしらわれたラベルなど、特別感のあるセットが人気です。
贈る相手の好みに合わせて種類を選べば、より喜んでもらえるでしょう。
花ギフト
お花は、感謝の気持ちを目に見えるかたちで伝えられる定番ギフトのひとつです。華やかで明るい印象があり、敬老の日にもよく選ばれています。
プリザーブドフラワーやアレンジメント、花とスイーツのセットなど、種類も豊富で贈る相手の好みに合わせて選びやすいのが魅力です。 特にメッセージ入りのカードや縁起の良いモチーフがあしらわれたものは、記念日らしさを演出してくれます。
フルーツ・グルメ
フルーツやグルメ系のギフトは、素材の良さを活かした贅沢な一品として喜ばれます。旬の果物を詰め合わせたギフト、電子レンジで簡単に調理できるお祝い膳など、手軽さと品質を両立した商品が多く見られます。
食べやすさや消化の良さにも配慮されたものが多く、年齢を問わず贈りやすいジャンルです。ご家族と一緒に楽しめる点も魅力といえるでしょう。
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和菓子・洋菓子・フルーツ・グルメといった人気の定番から、お花やお酒、ファッション雑貨まで、幅広いジャンルの中から相手の好みに合った一品をお選びいただけます。メッセージ入りや縁起の良いモチーフをあしらった限定商品も取りそろえ、記念日にふさわしい贈り物がきっと見つかります。
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